AGED 3 YEARS オールド翠古

Oldsuiko
エイジドスリーイヤーズオールドすいこ
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 43度
詰口年月日 2008.10.20
蒸留年 2005
容量 750ml
発売元 株式会社すいこ

昔ながらの製法である「シー汁浸漬法」を復活させた酒「翠古」を3年間熟成させた酒です。新酒の翠古は30度のみでしたがこちらは43度となっています。ボトルも新酒の翠古と同じ物を使用していますが「AGED 3 YEARS "OLD SUIKO"」とボトルに彫り込まれています。サンドブラストっていうんでしょうか。いい感じです。裏ラベルは裏というより横に貼ってあって正面からラベルの裏側が見えにくいようになっていますね。デザインに気を遣っているのがわかります。

香りはやや甘い香りはするがあまり古酒香はなく新酒翠古と同じような香り。最近は3年でも古酒香がかなり出ている酒もあるが普通は3年古酒ならこんなものでしょう。味わいはアルコール感はあるがまろやかな口当たりに強い旨味それと酸味、辛味、複雑さと43度だけあって翠古の味わいがより際だったものになっています。それにしてもうまいですねーこれ。

☆☆☆+0.5

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忠孝原酒

Chuko_gensyu44
ちゅうこうげんしゅ
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 44度 常圧蒸留
詰口年月日 2008.10.30

新しい酒だというのに名前が「忠孝原酒」である。なんだか忠孝酒造の意気込みが伝わって来る気がする。ラベルに書かれているサブタイトル?には「沖縄県産マンゴー果実酵母仕込」とあるが詳しいことは裏ラベルに書いてあるので引用してみる。

「忠孝原酒」は、沖縄県産マンゴー果実から生まれた新酵母を用いた泡盛です。この新酵母は、熟成により古酒の甘い香り(バニラ香)へと変わる4-ビニルグアヤコール(4-VG)を高生産でき、通常の10倍以上の4-VGを含有した泡盛(※蒸留時当社比)を実現しました。この技術は平成19年の沖縄イノベーション創出事業における、(株)トロピカルテクノセンター、国立沖縄工業高等専門学校との産学協同研究で初めて実用化されました。その味わいはこってりとした甘さに芳醇な風味を持っています。琉球泡盛の特徴である熟成によって育つ古酒、その古酒造りに新たにお薦めする原酒です。
マンゴー果実から酵母を分離したのはトロピカルテクノセンターのようですね。

化粧箱にもバニラ香の説明が書いてあるのでこちらも引用

古酒の甘い香りとして知られているバニリン(バニラ香)は、熟成中に4-ビニルグアヤコール(4-VG)が変化して増加してきます。この成分は、泡盛にはごく微量しか存在しませんでした。沖縄県産マンゴー果実より見出された新酵母は、従来の泡盛酵母に比べ、10倍以上の4-VGを生産します。マンゴー果実酵母仕込の「忠孝原酒」は、芳醇な甘い香りを持つ古酒に育っていくものとして期待されます。お客様のもとで家の宝として琉球王朝時代から続く古酒文化を育んでいただける泡盛原酒としてお楽しみ下さい。

バニリン生成図:黒麹菌->フェルラ酸->マンゴー果実酵母(TTC360)->4-ビニルグアヤコール(4-VG)->熟成->バニリン(バニラ香)

フェルラ酸は元々米の表面にある抗酸化物質で紫外線で発生する活性酸素から米を守っています。図の説明はフェルラ酸を黒麹菌が米から分離し、蒸留熱や酸、酵母が4-VGに変え、(酸化)熟成することでバニリンに変化するということでしょうか。要するに古酒用として期待される新酵母だってことですね。44度というアルコール度数も“忠孝原酒”という名前も古酒用ということを強く意識しているのがわかります。

香りは揮発系の香りで若いフルーツのような香りと弱いハムのような香り。もろみの香りもあって全体的にはごく普通に新酒の香りです。4-VGの香りというものを知らないのだがどうも甘くはないようだ。味わいはちょっと油っぽい滑らかな舌触りで豊かな旨味と若干の酸味と辛味で甘みは意外に少ない。と、思っていたら時間が経つにつれ甘みがどんどん増してきて1時間もするとかなり甘い酒になりました。バニラ香のある新酒といえば良いでしょうか今までにないタイプでおもしろいです。良い古酒はバニラ香だけではない複雑さがあると思うので古酒の評価はこれからだと思いますが期待を込めて見守りたいと思います。

☆☆☆+0.5

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豊吉

Toyokichi
とよきち
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 25度 減圧蒸留
詰口年月日 2008.04.02

2008年3月19日発売の豊吉です。この酒は忠孝酒造のオリジナル酵母を使用しているのが特徴で現在沖縄のみの限定販売だそうです。忠孝のオリジナル酵母と聞いて家つき酵母なのかと思っていたらどうも新しく開発した酵母のようですね。日本酒などだと新しく開発した麹菌や酵母で造った酒などがときどきニュースになるが泡盛もそんな時代になったかと感慨深いものがあります。

で、酵母が違うと何が変わるのかというと酵母はアルコールを生産する菌なのでアルコール収量に直接関係するのとアミノ酸、脂肪酸エステルの量が変わってくるらしいです。アミノ酸は蒸留酒では取り除かれるので主に脂肪酸による香りが違ってくるものと思われます。なので豊吉はこの香りを逃さないための低温発酵、低温(減圧)蒸留なのでしょう。

香りは謳い文句どおりフルーティです。残波によく似ていますが残波より穏やかな甘さですっきりした香り。味わいは思ったより辛口でまろやかな旨味もそれなりにある。甘みは少なめだが鼻に抜ける香りが甘いのでとても飲みやすい。後味が少し辛口なのは夢十色に似ているかも。

☆☆☆

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夢十色

Yumetoiro
ゆめといろ
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 30度 常圧蒸留
蒸留年月日 2007.02.05
詰口年月日 2007.11.14
容量 720ml

沖縄県産のインディカ米で仕込む忠孝酒造の地産地消プロジェクトとして開発されたのがこの夢十色。今まで沖縄県産の米を使った泡盛は全てジャポニカ種だったがこの酒はタイ米と同じインディカ種を使用している。つまり食べる用の米でなく酒米として栽培した米だ。

米の銘柄は「夢十色」でこれが酒の名前になっている。インディカ米といっても日本で開発された新形質米の一種のようで1980年に北陸農業試験場で開発され品種登録されたのは2000年とわりと最近の品種だ。アミロースというデンプンの分子が多いのが特徴ということでこれが多いと粘りけが少なくぱらぱらした米になるのだそうだ。また、この米は食後の血糖値の上昇が緩やかなため健康食品として注目を浴びているらしい。ちなみにこの夢十色は山形県でも栽培されていてこれで造った日本酒が発売されている。

以前から米の品種には興味を持っていたのですが泡盛に使われる米の品種は酒造所の人に聞いてもわからなかった。政府が一括して輸入している米の名称は「A1スーパー」となっているがこれは砕米のランクで米の品種ではなさそう。もしかしたらこの「夢十色」は銘柄名の判明しているインディカ米で造られた第1号かもしれないですね。残念なのは今後継続する予定が無いらしいということです。

香りは吟醸香にも似た甘いフルーツっぽい香りで最初これは減圧蒸留ではないのかと思ったほど香り高いです。香りを逃がさない低温仕込みが効いているのでしょうか。味わいはフレッシュな甘みと旨味それと後味が少し辛口。ジャポニカ種の泡盛にも少し似ていますがインディカ種のコクもあってインディカ種とジャポニカ種の中間くらいの印象。飲み込んだ後の余韻も長いし老麹仕込みということで結構まろやかで飲みやすい。

☆☆☆

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昔醸翠古

Suiko
むかしづくりすいこ
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 30度
詰口年月日 2007.02.15
容量 750ml
発売元 株式会社すいこ

この酒が発売されたのは2006年4月18日で昔ながらの製法である「シー汁浸漬法」を復活させた酒として話題になりました。これは東京農大との共同研究だそうで忠孝酒造の人は泡盛業界で初の博士号を取得されたそうです。東京農大でも醸造学での博士号は初らしいです。すごいですね。

明治34年(1901年)初めて泡盛の科学的な調査が行われ黒麹菌が世に発表された。その後昭和35年(1960年)にまた調査が入った時、泡盛の製造方法は明治34年と全く変わっていなかったそうだ。調査に入った人は泡盛の製造方法が変わっていない理由として古来からの製造方法が完成された良法であることを指摘している。昭和40年代に入ると製麹機が導入され、仕込みタンクの大型化、シー汁浸漬の廃止、製麹時間や醪期間の短縮などが行われた。…そうです。

このシー汁浸漬法、中国では紅麹の製造に使われているそうで中国から伝わった技術のようですね。シー汁浸漬法を使ったもう一つの酒「サキタリヤーおかみのごちそう泡盛」のブログでのおかみのコメントによると乳酸発酵したシー汁に米を漬けるとかなり米が柔らかくなるようです。変わった製造法にも思えるが乳酸菌が蒸留後の香味に影響することに気がついたのは泡盛だけではないようでウイスキーの世界でも発酵桶に住み着く乳酸菌に着目し木桶発酵を研究するスコットランドの蒸留所を「世界銘酒紀行」が取材していた。ちなみにそこでデータを取っていたのはニッカの人でした。

独特の流線型をした4合瓶よりちょっと大きめのボトルに入ったこの酒はあまり売っているのを見かけませんが「株式会社すいこ」という忠孝酒造内の別会社で販売していて泡盛を良く理解する酒販店にのみ卸しているのだそうだ。かなり大事に扱っているようですね。

香りはアルコールの香りに加えて何か独特のマイルドな酸味のある香りでおとなしめの複雑さもあります。味わいは酸味、甘み、旨味と若干の辛味があり飲み込んだ直後に古酒のような後味があります。最初の一口はジャポニカ種の泡盛っぽい印象でしたがコクが違います。じっくり味わって飲みたい酒です。

☆☆☆

参考「忠孝酒造

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平成17年度・泡盛鑑評会県知事賞受賞酒 17年古酒・忠孝

Chuko_17nen
へいせい17ねんどあわもりかんぴょうかいけんちじしょうじゅしょうしゅ17ねんこしゅちゅうこう
忠孝酒造株式会社
創業1949年 本島南部
アルコール 42度
詰口年月日 2006.01.16
シリアルNo? 120
容量 400ml

長い名前のこの酒は平成17年度の泡盛鑑評会で県知事賞を受賞した酒だそうです。県知事賞は品質優秀と認められた古酒のうち上位5会社に与えられる賞です。ちなみに平成18年度でも忠孝18年古酒が県知事賞を受賞していますのできっと同じ酒なんでしょう。2年連続の受賞ですね。値段が倍くらいになっていると思っていたら内容量が400mlから720mlになっていました。

忠孝酒造の大きな特徴といえばすぐに思いつくのが壷である。この酒も窯変の入った荒焼の壷で「忠孝窯」と窯印が押してある。大変良く焼き締められていて指で弾くと金属音がして備前焼によく似ている。

以前、骨董屋の店先で2升くらい入りそうな古備前の船徳利を見かけて一瞬トランペットを欲しがる黒人少年のようにショーウィンドウに張り付いてしまった。かなり欲しかったのだが値段が60万だったのといくら船徳利といっても酒以外のものが入ったかもしれない事を考えてあきらめたのだがその形が忠孝の1升壷によく似ていて1升壷を見るたび思い出してしまう。

香りは甘いバニラ系でちょっとキャラメルに似た香りがある。味わいは割ときれいな感じで甘み、旨味があって微妙に辛みや苦みも感じる。始め何も考えずに飲んでいたが気がついたら残り少なくなっていてあわててコメント考えながら飲み直している状況です。壷なので残りの量が分かり難いというのもあるが飲みやすくて旨いので自然と酒が進みます。飲み方はストレートでちびちびと。それから水割りでも良く伸び、甘みが強調されるのでこれもまた良いです。

☆☆☆+0.5

参考「忠孝酒造

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仁風

jinpu
じんぷう
忠孝酒造株式会社
創業1949年(前身は村営酒造所)。本島南部
アルコール30度 720ml
詰口年月日 2004.03.25

南蛮荒焼の壷を模したガラス製のボトルが印象的な酒だ。ろくろ目までついていて、何もそこまでしなくてもというくらい徹底的にこだわっている。色は一瞬、樽貯蔵の泡盛かと思ってしまうがこれはボトルの色で酒は透明だ。また、こだわっているのは容器だけではなくて中身の酒のほうにもこだわりが見られる。焼酎の製造工程である蒸留は初留、中留、後留と大きく3つに分けることができる。初留にはアルデヒドやエステル、フーゼル油などが多く後留には酸や焦げ臭が多くなるがこの「仁風」は品質の安定している中留のみを使用しているのだそうだ。

発売は調べたところ1999年9月9日。それほど昔からの製品ではないようだ。名前の由来は1458年に鋳造され首里城正殿前に掛けられていたという「万国津梁の鐘」の銘文からとったとの事だが「仁風」というなんだか儒教的な響きが忠孝という会社名に良く合っている気がする。

香りはそれほど強くはないが非常に良い香りだ。弱い甘みと酸味でちょっとリンゴの香りに似ている。味わいは最初かなり甘く感じた。ベースには蒸した米の香りがあるのだが甘みが突出しているようだ。口当たりが軽いのと香りが良いのでスイスイ飲める。中留のみを使っているということで味の構成成分が通常の泡盛に比べて少ないような気がする。雑味がほとんど無く、口当たりの軽さにつながっている。女性や初心者に向いているんじゃないだろうか。飲み方は水割りかオン・ザ・ロック。割っても風味が良く残っている。
☆☆☆

参考「忠孝

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忠孝

chuko.jpg
ちゅうこう
忠孝酒造株式会社
創業1949年(前身は村営酒造所)。本島南部
アルコール30度 常圧蒸留

独特な甕に入った古酒が有名だが、この甕は2代目が岐阜へ旅行した際に陶芸教室に参加したのがきっかけだそうだ。

古酒がメインっぽいが、一番安い一般酒でも充分幸せになれる。濃厚な味わいでお湯割りがうまかった。
☆☆☆☆

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