崎山の原酒 黒糖酵母

Sakiyama_gensyu_kokuto
さきやまのげんしゅ こくとうこうぼ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール 50度 常圧蒸留
蒸留年月日 2009.04.18
詰口年月日 2009.05.11
容量 1800ml

黒糖酵母を使った「赤の松藤」の原酒です。パッケージは「崎山の原酒 三日麹」とほぼ同じで包装も銀色の紫外線をカットする包装となっている。以前飲んだ「崎山の原酒 三日麹」は蒸留年月日と詰口年月日が同じだったがこちらは一ヶ月程の熟成期間が設けられている。ガス臭をちょっと期待していたのだけど不評だったんでしょうか。

アルコール度数は「崎山の原酒 三日麹」と同じ50度で分類上は泡盛ではなく“原料用アルコール”となっている。この酒についての目下の興味はどのように熟成するのかということだろう。忠孝酒造のマンゴー酵母などもそうだが新しい酵母の酒は始まったばかりで酒造所でも新酒しかないためどのように熟成していくのかまだわからないという。

香りだが麹の香りと言うんでしょうか。米の香りにも似ているがもっと濃く強く甘くした香り。これほどこの香りが強く出ている泡盛は初めてです。泡盛というか50度の原料用アルコールですが。後から揮発系の香りも来ます。味わいはたっぷりの旨味と後から怒濤のように押し寄せるアルコール感を持った強い甘み。最後にぴりっとした辛味のようなものもあるが全体としては三日麹のまろやかさが出ていて思ったより飲みやすい。黒糖酵母でない方の「崎山の原酒 三日麹」より甘みが強いです。これがどのように熟成していくのか想像がつきません。このまま見守りたいです。

☆☆☆

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美らひかり2008

Churahikari2008
ちゅらひかり2008
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール25度 常圧蒸留
詰口年月日 2008.12.01

ピンク色で細身のボトルが特徴的な酒ですが、一番の売りは金武町伊芸の米と金武町伊芸の水を使って金武町伊芸の酒造所で造った酒であること。1500本の限定発売だそうです。金武町の米を使った酒というと瑞穂酒造の「島米」が2007年から発売していてせっかく金武の米なんだから金武の酒造所でも造ればいいのにと思っていたら崎山酒造廠から発売になりました。金武の米というだけでなく中田久保教授の「天然吟香酵母NY2-1」を使っている粗濾過タイプの酒だ。天然吟香酵母といえばこれもまた瑞穂酒造の「ender」が先輩であるが瑞穂酒造の酒との違いが気になるところである。

香りはenderのようなものを想像していたら違っていて結構泡盛の新酒らしい青いフルーツのような香りと米の香り。味わいは見た目のピンクとかジャポニカ種の米とかアルコール25度などから想像される味とは違っていて飲み応えがある濃厚な味わい。旨味が強めで割と辛口だが水で割るとやさしいジャポニカ種の口当たりに。ターゲットは20~30代の女性とのことだが男性でも充分いけます。

☆☆☆

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赤の松藤

Akanomatsufuji
あかのまつふじ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1950年(初代は1906年創業) 本島北部
アルコール30度 常圧蒸留
詰口年月日 2008.04.01

この酒の名前ですが、ボトルには単に「松藤 Matsufuji」としか書かれていません。が、いろいろなサイトで「赤の松藤」と書かれているようなので「赤の松藤」としておきます。「赤松藤」とか略して「赤松」という呼び方もされているようです。

この酒の特徴はなんといっても黒糖酵母仕込ということでしょう。初めは黒糖焼酎用の酵母を使ったのかくらいに思っていたらそうではなくてあの「花酵母」の中田久保教授のところの酵母だそうで。黒糖の集積培養液から分離した酵母ということで花酵母のサイトには掲載されていませんが花酵母と同じ手法で分離されたみたいですね。これも野生酵母ということでしょうか。ちなみに瑞穂のエンダーも中田久保教授の酵母のようです。また、花酵母研究会には比嘉酒造の名前が見えます。どっちの比嘉酒造かわかりませんが。

香りはもろみの香りと新酒泡盛の甘い香りに加えてチョコのようなコクのある甘い香りがありますがこれはそれほど強くはないです。黒糖焼酎の香りを想像してましたが基本的に泡盛の香りです。味わいは3日麹のまろやかさと後からじんわりと押し寄せてくる旨味、甘みがある。余韻に少し黒糖焼酎っぽい香りがあるかも。そして酵母がどうという以前に旨いですねこれ。羽地内海のようなやめられないとまらない系でつい飲みすぎてしまいそうです。

☆☆☆+0.5

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舞天

Booten
ぶーてん
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1950年(初代は1906年創業) 本島北部
アルコール35度 常圧蒸留

舞天とは歯科医であり漫談家でもあった「小那覇舞天」さんのことで崎山酒造廠2代目の友人だそうです。どれくらい友人だったかというと普段酒を飲まない舞天さんが崎山酒造廠の唄を作ったくらいの友人。ってなんだかよくわからないですね。

それにしても「舞天」という言葉は酒を飲まなかったらしい舞天さんにしては酒を想像させる言葉だと思ってGoogle先生に聞いてみたらどうも中国の「後漢書」の一節に書かれている言葉で「常に十月を用て天を祭り、昼夜飲酒し歌舞す。これを名づけて舞天と為す」から来ているのではないかと思われます。十月の祭りとは重陽の節句らしく菊の花を入れた酒(菊酒とか花酒というらしい)を飲むのだそうだ。

酒の舞天としては1998年に発売されたが最初は30度の古酒ブレンドでいつのまにか35度10年古酒になって今は古酒ブレンドの表示もなくなりました。いろいろ時代に合わせて変遷しているようですね。私はこういうブランド名だけ残して中身を時代に合わせる方式を勝手に老舗方式と呼んでいます。聞いた限りでは食品関係で創業何百年というところはだいたいこんな感じでやっている所が多いようです。この「舞天」もずっと残して欲しいと思う銘柄です。

香りはバニラ感のある古酒香。後から米の香りがやってくる。古酒表示はないですが立派な古酒です。味わいはやや辛口でバターのような旨味があってまろやか。これで千円台だからコストパフォーマンスは結構良い方だと思う。ボトルを開けてすぐは香りはほとんど無く、アルコールの刺激が強くて“あれ?”と思ったが4~5日経ってから飲んでみたら別の酒のようになっていた。おそらく数人でボトルを開けて一気に飲み干したらこの酒の良いところが全く出てこないのではないかと思う。家でゆっくり飲む酒ですね。

☆☆☆

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粗濾過松藤老麹山水仕込み

Matsufuji_araroka44
あらろかまつふじひねこうじさんすいじこみ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール44度 常圧蒸留
詰口年月日 2005.06.24

名前を聞いただけで旨そうな泡盛だ。恩納岳の湧き水を使い老麹で仕込んだ松藤を控えめの濾過で仕上げた旨味たっぷりの酒ということがこの酒のラベルからわかる。白地に筆文字というシンプルなラベルも良い感じだ。

香りはアルコールの香りと弱く青っぽいフルーツのような香りがあって少し甘い香り。味わいはアルコールの刺激とまろやかな旨味、それと苦みのようなものも感じられる。全体的には濃厚で玉友44度に似た飲み応え。というか濃すぎて飲みにくいです。この酒もすぐ飲む酒と言うよりは古酒にするための酒なのでしょう。水割りにするとちょっと残波に似た香りが出てきます。

☆☆☆

参考「崎山酒造廠

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崎山の原酒 三日麹

Sakiyamanogensyu1
さきやまのげんしゅ みっかこうじ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール 50度 常圧蒸留
詰口年月日 2007.04.07
容量 1800ml

崎山酒造廠からも原酒が発売になりました。50本の限定だそうで今後同様の原酒を発売するかはまだ未定だそうです。試験販売みたいなものでしょうか。
Sakiyamanogensyu2
包装はこんな感じ

この酒も“原料用アルコール”としての販売で製造にはやはりスピリッツ免許が必要だそうで「崎山酒造廠さんも持っているんですね」と言ったところほとんどの酒造所が持っているんじゃないかとのこと。そうなんですかー。てことは今後他の酒造所からも原酒が発売される可能性はあるってことでしょうか。

この酒の特徴というか気になる点があります。ラベルに蒸留日らしきものが印刷されているのですが2007.4.7とあります。そして裏ラベルに印鑑で押されている詰口年月日が2007.4.7です。これって蒸留した日に瓶詰めしたのでしょうか。私の勘ですがたぶんそうです。この酒、ガス臭がしています。崎山酒造廠を見学したとき蒸留中の酒をテイスティングさせてもらいましたがそれとまったく同じで硫黄臭に似たにおいがしています。ガス臭自体は開栓して1週間程で大分落ち着きましたが蒸留直後の原酒が体験できるめずらしい酒になっています。
Sakiyamanogensyu3
蒸留日?

香りはガス臭が突出しているので判かり難いがアルコールと甘い揮発系の香り。味わいはたっぷりの旨味と甘みがありアルコール50度だけあって喉にカッとくる感じはあるがさすが三日麹、まろやかさがあって守禮の原酒より飲みやすいです。水で割ったり時間を置くと白く濁るのは花酒と同じですね。ところでビンで熟成させるにもガス抜きは必要だと思うのだが開封したくない場合はどうすれば良いのでしょうか。

☆☆☆+0.5

参考「崎山酒造廠」「守禮原酒51度


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崎山酒造廠

金武の銘酒「松藤」を造っている崎山酒造廠に行ってきました。「うちはオープンですから」の言葉通り非常に親切で丁寧な説明で色々見せていただきました。

Sakiyamasyuzosyo1


Sakiyamasyuzosyo2
稼働中の蒸留機。少し改造してあるそうです。

Sakiyamasyuzosyo3
蒸留中したての酒が出てきています。管の中には酒精計が入っています。
蒸留後のアルコール度数は45度前後だそうです。あまり割水したくないのでぎりぎりまで蒸留するそうです。

Sakiyamasyuzosyo4
巨大な縦型蒸留機。縦型は一般的に味わいがあっさりした仕上がりになるそうです。最近は使っていないとの事。

Sakiyamasyuzosyo5
酒造所の裏にある川。魚の他、エビやスッポンもいるそうです。この上流からポンプで水を汲み上げています。

崎山酒造廠の仕込み水は沖縄では珍しい軟水だがそれだけではなくて取水地である恩納岳が米軍の演習場で山が立ち入り禁止になっているため水が汚れないのだそうだ。

崎山酒造廠の廠という字は官営の伊芸酒造廠だった時の名前が残っているとの事だが酒造場の「場」よりは「廠」の方がカッコイイし大きい感じがするから(By 2代目)というのが理由らしい。

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島酒

simazake
しまざけ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール35度 常圧蒸留

この酒の製造元は崎山酒造廠だが発売元が大栄産業という会社でこの会社が考案した「酒類熟成促進装置」を使って熟成させた泡盛だ。この「酒類熟成促進装置」は実用新案登録されていて実際に特許電子図書館に登録されている。直接リンクできないが公報テキスト検索から登録番号3027071で閲覧できる。

内容を簡単にいうと酒を命之玉と呼ぶ“二重構造左回転仕掛け壷”の中でぐるぐる回し、セラミックを使って熟成させるという事のようだ。10日~15日で13年~15年の古酒と同等になるそうですがちょっと撹拌式のジュースディスペンサーを想像してしまった。ひょっとしてあれでも泡盛を熟成できるんじゃないだろうか。なんて。

実は私の家にも酒をまろやかにするセラミックがある。以前、梅酒を作る時に使っていた物だが実際セラミックを入れると酒質は変化する。アルコール感が少なくなって酒がさらさらと舌の上に広がる感じがするようになるのだ。南蛮荒焼きや備前の焼き締めなども似た効果があるがこれをより短時間で大きく効果を引き出したのがこの「島酒」なのだろう。

香りは甘さと弱い熟成香、それと甕のような香り。甘さと混じって漬け物っぽい感じもする。味わいは甘みと苦み、辛みがある。この苦みは容器から来ているような気がする。割と新鮮な感じの苦みだ。熟成年数は12年とラベルにあるが「酒類熟成促進装置」に12年入れているわけではないのだろう。容器の熟成が足りなかったかもしれない。飲み方はお湯割り。甕臭と甕味が飛んで甘みが残る。

☆☆☆

参考「松藤」「松藤5年

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松藤5年

matsufuji5nen
まつふじ5ねん
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年 本島北部
アルコール43度 常圧蒸留

金武の銘酒と呼ばれ、根強いファンの多い松藤の5年古酒。この「松藤」という名前は二代目の起松さんと妻の藤子さんからとったのだそうだ。この酒は老麹(ひねこうじ)で仕込まれているのだが「羽地内海」でちょっと書いたように老麹とは麹がぎりぎりまで育った状態で風味の良い酒ができるのだがアルコールの生産量が少なかったりするのだ。老麹を使うということは量よりも味を優先する姿勢の表れだと思う。もちろん老麹が旨い泡盛の必須条件ではないのだが自分の好みで言うと好きな酒は老麹を使ったものが多いかも知れない。

香りは甘い古酒香と弱い除光液のような香りとアルコールの匂いがある。コップに酒をそそいでから少し時間をおくとアルコールの匂いが消えてかなり良い感じになる。これはボトルから直接注ぐよりカラカラに一度入れてから飲んだ方が良いだろう。味わいは甘み、辛み、苦みのバランスが良く、アルコールは確かに強いのだが飲みやすくなっている。この酒は5年ものだが寝かせればもっと旨くなりそうだというのは容易に想像がつく。出来の良い酒だと思う。飲み方は水割りがいいかも。甘みと旨味が前面に出てくる。
☆☆☆☆

参考「松藤

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松藤

matsufuji.jpg

まつふじ
崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)
創業1905年(前身は官営の伊芸酒造廠) 本島北部
アルコール30度 常圧蒸留

社名の廠の字は昔の酒造所の呼び名だそうです。初代は1906年首里赤田で創業したが戦争で焼失、1946年伊芸酒造廠として再開。ここの酒は恩納岳の湧き水で仕込まれているらしいが沖縄では珍しい軟水。しかも酒造所のある金武町でも伊芸地区だけが軟水なのだそうだ。

軟水だからといって酒がうまいかというとそういうわけでもないようだ。カルシウムを含む水は甘みがあり味わいが増すので、カルシウムの多い沖縄の水は泡盛に向いているらしい。また、硬水の方が麹の醗酵が活発になるので個性的な酒が造りやすくなる。軟水の良さを活かしうまい酒を造ることは技術のいることなのだ。松藤はそれに成功していると思う。

香りは甘い香りだが単純ではない。飲み方は割ってもよいがストレートのほうがうまい。口に含むと舌先にやや刺激を感じるが、かえってそれが心地よい。
☆☆☆☆

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